サービス残業とは
最近、新聞や雑誌・テレビ等で「サービス残業」という言葉がよく使われていますが、その意味をご存じでしょうか?
「サービス残業」とは、労働基準法で定められた「法定労働時間(原則として1日8時間・1週40時間)」を超えて働いた場合や「法定休日(原則として1週間に1日)」に働いた場合に、その労働した時間に対して、適切な賃金が支払われていないことをいい、「未払い残業」や「不払い残業」ともいわれています。
近年では、この「サービス残業」にかかわる労使トラブルが急増しており、従業員や退職者からの巨額の請求や労働基準監督署からの是正勧告など、企業にとっては、非常に大きなリスクを抱えていることになります。
残業代請求バブル・・・
「過払い金返還請求」のTVコマーシャルや電車広告は、日常、当たり前のように見かける時代になりました。数年前から多くの弁護士や司法書士がこの「過払い金返還請求ビジネス」に取り組み、一部のメディアでは「過払い金バブル」と言われるほど大流行しました。
この「過払い金バブル」も法改正とともにそろそろ終焉を迎える頃になり、次にターゲットとして狙われているのが「未払い残業代」というわけです。
弁護士業界は弁護士数の増加とともに競争が激化しており、生活するために収入源を確保しなければならない状況に迫られています。その流れの中、当然に「残業代請求」が爆発的に広がり「残業代請求バブル」時代を迎える可能性が極めて高いと思われます。
残業代請求は会社の存続にかかわる!
このサービス残業代に関する問題は、会社の存続にかかわります。請求された場合、最高で過去2年間分のサービス残業代(未払い分)を支払わなければならず、会社によっては何千万円~何億円の金額になるというケースがあります。
このようなリスクを少しでも軽減させるためには、事前にしっかりと労働時間の管理についての対策を行い、社内体制を整備する必要があります。